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第47回 2009年度新人看護師事前研修を行って

now47_01.jpg 東京勤医会法人看護教育研修委員 みさと協立病院
 副総看護師長    小渕 尚子

看護部は今年度も事前研修に取り組みました。
 この事前研修を開催するに至った経過は、現看護教育の中で臨床実習の時間が短くなり、実習の中での技術体験が少ないこと、入職にあたり学生たちが不安感を持っていること、などからで、3年前から取組み始めました。
 内容は、実際の医療器具に触れる、職場の雰囲気や流れを感じる、技術の感覚をつかむ、です。
 これらのことを事前に体験することで、少しでも不安感を取り除いて入職し、職場に少しでも早くなじんでもらえるように、先輩たちが考え指導に当たっています。

● 実技を交えて学ぶ
 今年は、3月30日、東葛看護学校において、法人教育研修委員会の主催で行われました。
 当日は中野共立病院へ入職予定の3名を加えて13名の参加がありました。
 まずは、内野副看護部長から、歓迎と激励の挨拶を受け、続いて自己紹介を兼ねたゲームを行い、お互いの名前や趣味など紹介しあううちに、除々に緊張もほぐれてきました。
 次に、東葛病院の山田PTから「移動・移乗動作のコツ」と題した講義をしていただき、安全で安楽な移動方法について実技を交えて学びました。
 おでこに指を当てられただけで起き上がれなくなることに驚き、反対にコツをつかめば、意外なほどあっさりと動かせることにも確信を深めることができ、患者と看護者の双方を守るためにも大切な技術であると再認識しました。

now47_02.jpg ● 注射の演習に悪戦苦闘
 その後は、いよいよ注射の演習です。病棟で新人担当になるプリセプターの中山看護師と岡田看護師による説明と実演を受け、いざ実習......意気揚々と始めてはみたものの、注射液の吸い上げをするにも手が震えたり、エアーが上手に抜けなくて、注射液が飛び出してビックリしたり、うまく内筒が引けなくて指がつりそうになったりと悪戦苦闘。それでも、今までと違って手技の向こうの患者さんを意識しながら、何度も挑戦したり、お互いに教えあったりして、短時間にかなり上達することができました。
 最後に、お互いに採血を実施。「上手だったよ」「痛くなかったから大丈夫」と、お互いにほめ合いながらの微笑ましい研修となりました。

●フレッシュな風を応援しよう
 参加者の感想から、「事前の研修で同期の仲間と学べて心強かった。これからもこの仲間と一緒に頑張っていきたい」「不安だった注射の手技など先輩が優しく、丁寧に教えてくれたので、すごく嬉しかった。わからないことは、積極的に聞きながら成長していきたい」などの声が寄せられました。
 新人を迎え、各職場でもフレッシュな風が吹いていることでしょう。一人ひとりが勤医会の財産です。職場をあげて成長を応援していただけるよう、よろしくお願いいたします。
看護NOW