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みさと協立病院

みさと協立病院外観 古くからの近郊農業と、団地・住宅地が共存する江戸川土手沿い、緑豊かな場所にあります。 開設以来、高齢者と精神障害者という大きな困難を抱えた人たちの医療に取り組んできました。私たちは「高齢者と精神障害者の在宅生活を支援する」というスローガンを掲げ、障害者と高齢者の方々が安心して生活できる地域、国を地域の皆さんとともに作っていきたいと考え、日々奮闘しています。

開かれた精神医療

日本の精神科医療は閉鎖病棟、長期入院などが問題になっています。当院では、急性期の精神疾患でも可能な限り開放病棟で対応し、患者さんが納得して治療に入る任意入院は9割にも上っています。患者さん同士で援助し合う治療的雰囲気を重視しています。


一人ひとりを大切にする高齢者医療

おとしよりが安心して療養生活が送れる病棟づくりをモットーにしています。認知症の評価および治療による症状の緩和も、精神科との連携で行っています。「楽しんでもらうことも看護の一つ」と多彩なレクリエーションを実施しています。


在宅での生活を応援します

在宅生活を支える精神科デイケア、認知症デイケア、通所リハビリテーションを開設しています。訪問看護ステーション、ヘルパーステーション、福祉団体等とも提携・協力して、安心して住み続けられる地域ネットワークづくりに取り組んでいます。


私のキラリ★看護

人権を守り、人間同士の関わりで、心を癒やす
看護を

みさと協立病院・看護師 石塚久美子さん

profile
他病院で2年間准看護師として勤務後、正看取得のため東葛看護学校Ⅱ科へ。精神科実習で、みさと協立病院の看護にふれ勤医会入職を決める。配属希望は、第1希望から第3希望まですべて「精神」。本人の強い希望で、みさと協立病院の精神科ひとすじ8年。

技術より心

 東葛看護学校では、先生が生徒と同じ目標のために一緒に勉強してくれる感じで、「あっ、学生にこんなに親身になって力を貸してくれる学校ってあったんだ」ってびっくりして、すごく楽しかったんです。で、同じ法人の東葛病院やみさと協立病院へ実習に行ったら、やっぱり病院でも、スタッフが医療を上から管理しないというか、患者さんの人権をすごく大切にしているんですよ。患者さんもスタッフも生き生きしていて、医師や看護師だけじゃなくて、いろんな職種のスタッフが患者さんのことを語れるんです。すごく惹かれましたね。
 何科であっても、やっぱり心のケアは基本。看護で大事なのは、一般的な技術よりも、患者さんが病気になった時のつらさや痛さに共感できる心だと思う。精神で「心の看護」をしっかり学んで、そこから始められる看護師になりたいと思っていました。

オープン・ドア・ポリシー

 精神医療って、歴史的にもずっと閉鎖的で差別的な収容がどこでも一般的だったんです。ここ4~5年で全国的に「開放していこう」という風潮に変わってきましたが、私たちの法人では、1980年に代々木病院で32床の精神科病棟ができた時から、すでに全開放だった。
 准看時代の実習も、やはり閉鎖的な収容型の精神科病棟でした。だから、みさとの開放病棟を見て「精神病からくる暴力とか、自分を傷つけてしまう人を、どうやって開放で守っているんだろう。そこを貫いてるってすごいなぁ」と思ったんです。
やっぱり根っこにあるのはポリシーとしての開放。社会に開放された病棟で、患者さんが社会の主体者であり続ける...そこを保障するような仕組みが、私たちの病院にはあるんです。

チームみんなで

 きちんと情報を共有できていないと、チーム力は一気に崩れる。人の気持ちって、昨日と今日で変わるじゃないですか。毎日の申し送りは、医師・看護師・薬剤師・OT...全員参加です。職種や経験年数に関係なく、どのスタッフの話も、同じ重みで患者さんの事実としてチームに受け止めてもらえるんです。処置の内容だけでなく、患者さんの心情の細かな変化も話される。
 病棟には死にたい気持ちを抱えている患者さんたちがいっぱいいるわけで、その気持ちにきちんとチーム全体で寄り添って向き合うことができないと、すぐに事故につながってしまうんですね。過去には離院や事故もありました。その度に、チーム全体で「どうしてこの事故が起きたのか」「その時の患者さんはどんな思いだったのか」と事故の振り返りを必ずやってきました。誰か1人の責任として批判されることはありません。「次の患者さんに生かせないか」という視点なんですね。
 「私はこう思うけど、どう?」「こんな時、どうした?」とか、いつも他のスタッフと話しています。いろいろ言い合える関係がすごく素敵で、働きやすさはこんなところからもくるんだと思います。

病棟も、社会の一部

開放病棟では、マンパワーが鍵の役割を果たします。「みんなの安全をみんなで守る」というシステムがあって、そこには患者さんたち自身も参加しているんです。
 みさと協立病院には、1度から5度の行動範囲の約束事があります。5度だと「自由に外出やお買い物とかできます」とか、みんなが分かるように表示してあるんですよ。患者さんから「○○さんは3度なのに、あっちに行ったよ」とか、「4度だから一緒に連れて来ました」とかね。みんなの安全を、スタッフだけじゃなくて、患者さんも一緒に守ってもらっているなっていつも思います。
 「医療を提供するだけ、されるだけ」じゃなく、入院中も社会の一員なんですよね。学生が実習に来て困っていると、自分たちから「看護学生さんを救う会」っていうようなものを発足してくれたり、レクに行ける患者さんを集めて参加してくれたり、自然にそういった治療的な働きができている関係になっている。自宅に帰った時に生活しやすい想定というか、社会の一部として機能している病棟なんです。
 「私はこう思うけど、どう?」「こんな時、どうした?」とか、いつも他のスタッフと話しています。いろいろ言い合える関係がすごく素敵で、働きやすさはこんなところからもくるんだと思います。

治し合う力

患者会では全体に関わることはみんなで話し合う

 イジメで病気を発症した人とか、人の中で傷ついてきた人は、やっぱり人の中でしか癒えていかないでんすよね。患者さんたちの中で自発性も自然に生まれて、お互いに助け合って、治し合う力が生まれていくように思います。
 入院した人がみんな入る、患者自治会というのがあります。役員も自分たちで決めて、病院への要望や苦情なども上げてもらうんですが、そこでの患者さんたちの力ってすごいんですよ。
 一部の患者さんが集団飲酒で帰ってきた時には、患者自治会ほぼ全員参加で「緊急ミーティング」を行いました。患者さんたちは優しくて「誰でも失敗は犯すものだ。一回でダメと言うのはかわいそうじゃないか」「お酒の匂いをさせて病棟にいるのは、アルコール依存症の患者さんたちに申し訳ない。今日は家族に頼んで外泊してもらおう」など常識的なんです。そして、患者会として「この人たちを、どうやってもう一度迎えるか」っていう話し合いにまでなって、最終的に落ち着くのは「仲間の一人としてどう見ていくか」という視点。飲酒した方の患者さんも、私たちから「だめじゃないですか」と話しても納得できないこともあるけど、同じ立場の患者さんから「こういうことをされて、私たちもすごく傷ついた」と言われると心に染みるんですね。

自分はどう生きるのか

 価値観とか、ものの見方とか自分自身が丸ごと試されますよね。「あなたの一言で傷ついた」「あんたには看護師の資格はない」とかね。辛辣に言いますよ、患者さんは。「自分はどう生きているの」とか「人間としての未熟さ」とか問われることもある。
 「いつも私はこのパターンで行動している。だからこれが正しい」と思っている。でも、患者さんにもそれを要求すると「嫌だ」と言われて、そこで改めて考えさせられますよね、「あぁ、私はすごく狭い中で生きていたんだなぁ」って。
 「これをやっていればいい」という、枠みたいなものがないんですよ。「注射できたら、まずまずだな」とか、そういう基準もない。自分がどれだけ到達したのかが見えないというのは、新人にとってはつらいところかもしれないけど、ここでは「誰かのようにならなくてもいい、みんな違っていいんだ」って言い続けるんです。精神科って看護師のかかわりそのものが治療的なものになると思うから。

ただの、人と人

 看護師も、「処置をする」とかだけの関係ではない大変さっていうのもあります。看護師じゃいられないっていうのかな、もう「ただの人」ですよ。「私は看護師なんだから」って気合いを入れてるような時は本物じゃないですね。患者さんはそんなところを踏み越えて、人間としての私に入って来るんで...ほんとに、人と人、という感じです。
 患者さんも看護師も、年齢も経験もバラバラでいろんな人がいますよね。10人看護師がいたら、10の看護がある。「この人生を背負ってきた、この人でないと言えない」という一言が必ずあるんですよ。「自分もすごく不器用だけど、こうやって頑張っているよ」とか、自分が人生経験を積んで成長していけば、それなりにまた患者さんとの接点が広がっていきます。自分の日常が全部、治療に生かされる...そこはすごく面白いところなんです。

今こそ、看護の原点に

 看護がどんどん機械化されて、脈は触らなくても測れる。痛いところを手で看て触って、という看護の原点がどんどん失われてきているように思います。だけど、そんな時代だからこそ、ここには本物の看護があるって言いたい。人の優しさとか、助け合う心とか、人の見方とか...そういう、ここで学んでいることは、どこへ行っても生かせると思っています。


学生には精神医療の楽しさを知ってもらいたい
堤防を抜ける風が心地よい

病床数180床
精神科病棟1・一般病棟(障害者病棟)1・回復期リハビリ病棟1・療養病棟1
診療科目内科・リハビリ科・精神科・神経科(人工透析・通所リハビリ・精神科デイケア・重度認知症デイケア)
〒341-0016
埼玉県三郷市田中新田273-1
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  • JR三郷駅から送迎バスで約10分
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