健友会 看護部長 小林はるみ
健友会は数年前から訪問看護ステーション(以下、ST)の臨地実習を受け入れてきました。訪問数も多いため、業務の中で学んでもらうこととしました。不十分と思いつつも「非常にいい実習をさせてもらっている」「患者さんの受け入れもよい」と評価をいただいていました。
●地域連携の臨地実習の申し入れも
他職種参加型のカンファレンス
とはいえ、法人としての関わりはなく、個々のSTが受けていました。「もったいない、ここにこそ民医連を知り在宅医療や看護の醍醐味を知ってもらえる要素が詰まっている!」と考え、大学と話し合いを持ちました。
そうはいっても、ST単独でまとめや学生カンファレンスは厳しいため、法人の看護部長・副部長・総看護師長・元看護部長が総出の対応で、実習の中身を民医連看護としっかりつなげようと取り組みました。
4月からは大学側から、事業体としても在宅を展開している健友会に、地域連携の臨地実習も受けてほしいと申し入れがありました。「大学病院の地域連携室にお願いしたが外来予約や入院後の連携手続きなど本来の在宅につなげるジョイントの部分が見えない」とのことでした。しかし、共立病院も地域連携室がしっかり機能しているわけではなく、一人の看護師で、受け入れはとうてい無理でした。
●私たちの在宅医療・看護を見てもらおう!
パソコンを打つ理学療法士。
それぞれが専門職の立場から記録し情報を共有し医療方針を出していく
しかし、私たちの医療と介護・福祉の連携のネットワークの実践こそ「地域連携の機能」です。病院ケースワーカーがコーディネートし、受け入れからリハビリ、在宅調整から患者訪問、その後の在宅診療とケアマネージャーの同行、訪問看護実習、と、一人の患者さんがどんな連携の中で「地域で生活しているか」「地域は機能しているのか」見てもらうことにしました。そして最後に全てのまとめを看護管理が担う。このことで驚くほどいい実習が組めました。
学生は、「訪問看護というと難病の方や重症の方々とイメージしていたが、地域にずっと住んでいた方が住み続けられる、住み続けるためにいろいろな職種や制度が絡み合って支えている。これが地域での在宅医療・看護なんですね。ここに専門職の力量が問われるんですね」。「日常生活の中で発生する様々な事態を、今の制度ですべてをカバーしていくことはできないんですね。ここでは『この仕事は看護の仕事ではない』ということではなく、様々な職種がオーバーラップしながら支えているんですね」と感想を述べています。
利用者さんにも参加してもらいました。在宅酸素で通院しながら友の会員として活動し、通所リハにボランティアで来ているAさん。なぜ自分はこうしてこの地域で楽しく暮らせているか語っていただきました。
●看護師確保にもつなげていきたい
上高田訪問看護STの訪問看護師。
上高田STは厚い連携をとりながら、重症の患者さんやターミナル期の方も精力的に受け入れている
学生には「やってあげる看護ではなく、私たちの専門性を生かしつつ応援するし共同する。しかし患者さんや地域の方々もその循環の中にいる主体者なのだということ、そこから学ぶことや得るものの大きさがあること」を伝えました。学生から「看護師やいろいろな職種がチームで、垣根のない関係。一生懸命関わることで患者さんも頑張る力が出てくるんですね」と言われ、「そう! そして私たちも患者さんの変化の中から学び励まされるの! これが看護なのよ。共に働かない?」と個別にお話しできる学生もいて、確保につなげたいなー!!と痛感。
他職種も含めた健友会グループを知ってもらうための臨地実習! ぜひ仲間に入れよう! を合言葉に体制の厳しい中でも実習受け入れを成功させ、後期は大学で地域連携の講義も行うことになりました。立役者は看対事務! 大きく貢献しました。
本当に皆さんありがとうございました。就職説明会やインターンシップへのつながりもありました。来年もつなげていきましょう!

そうはいっても、ST単独でまとめや学生カンファレンスは厳しいため、法人の看護部長・副部長・総看護師長・元看護部長が総出の対応で、実習の中身を民医連看護としっかりつなげようと取り組みました。
4月からは大学側から、事業体としても在宅を展開している健友会に、地域連携の臨地実習も受けてほしいと申し入れがありました。「大学病院の地域連携室にお願いしたが外来予約や入院後の連携手続きなど本来の在宅につなげるジョイントの部分が見えない」とのことでした。しかし、共立病院も地域連携室がしっかり機能しているわけではなく、一人の看護師で、受け入れはとうてい無理でした。
●私たちの在宅医療・看護を見てもらおう!

それぞれが専門職の立場から記録し情報を共有し医療方針を出していく
学生は、「訪問看護というと難病の方や重症の方々とイメージしていたが、地域にずっと住んでいた方が住み続けられる、住み続けるためにいろいろな職種や制度が絡み合って支えている。これが地域での在宅医療・看護なんですね。ここに専門職の力量が問われるんですね」。「日常生活の中で発生する様々な事態を、今の制度ですべてをカバーしていくことはできないんですね。ここでは『この仕事は看護の仕事ではない』ということではなく、様々な職種がオーバーラップしながら支えているんですね」と感想を述べています。
利用者さんにも参加してもらいました。在宅酸素で通院しながら友の会員として活動し、通所リハにボランティアで来ているAさん。なぜ自分はこうしてこの地域で楽しく暮らせているか語っていただきました。
●看護師確保にもつなげていきたい

上高田STは厚い連携をとりながら、重症の患者さんやターミナル期の方も精力的に受け入れている
他職種も含めた健友会グループを知ってもらうための臨地実習! ぜひ仲間に入れよう! を合言葉に体制の厳しい中でも実習受け入れを成功させ、後期は大学で地域連携の講義も行うことになりました。立役者は看対事務! 大きく貢献しました。
本当に皆さんありがとうございました。就職説明会やインターンシップへのつながりもありました。来年もつなげていきましょう!