2002年4月に開設したおおくぼ戸山診療所は、今年4月で9年目を迎えました。昨年9月に桜井先生から星野先生へと所長が交代になりました。
開設当初赤ちゃんだった子は小学生、月日の流れの速さを実感します。
区民健診の取り組みの中で、往診の患者さんを車で送迎し、健診をやったときのこと。その患者さんは何年も外に出たことがなく、車の中から外の景色を眺め、妻も楽しそうに話が弾み、遠回りしてつかの間のドライブを楽しみました。
こんなに喜んでもらえて、また来年もやろうと意欲が湧きました。しかし、業務もうれしいことに(?)多忙となり、こんなこともだんだんできなくなりつつあります。
●連絡会を行って情報交換
屋上には、今年も桔梗の芽が元気に伸びています。通所リハを開所したとき、利用者さんの要望で2003年に種まきをしました。1年後から毎年青紫の花が咲き、診療所の待合室で患者さんも職員も和ませてもらっています。
通所リハは2008年6月、5年間で幕を下ろすことになってしまい、利用者さん、家族の方、また地域の皆さんの期待を思うと、とても辛かったです。今でも胸が痛みます。
今、3階は戸山訪問看護ステーションとなり、人員体制が厳しいなか頑張っています。
新宿地域は、診療所・訪問看護ステーション・居宅介護事業所・ヘルパーステーションがあり、月に1回連絡会を行っており、情報交換の場になっています。共同組織友の会からも参加してくださるようになりました。昨年6月には、それぞれの事業所でまとめたことを発表し合う学習会を行いました。今後も続けていければと思います。
●心の通った医療・介護を
日々の診療、予防健診活動、訪問診療、と順調に伸びてきて、経営的にも黒字化してきました。所長が交代して星野先生になり、早9ヵ月が過ぎようとしています。代々木病院の当直も入り、激務、遠距離通勤と大変な中、頑張っていただいています。
今、業務の効率化、また狭いスペースの中でのカルテなどの収納の課題に取り組んでいます。電子カルテの導入は、今年1年をかけた検討課題です。禁煙外来、睡眠時無呼吸症候群の治療に向け、積極的に外来診療をされています。また、検査データー心電図・眼底カメラ・血圧脈波のペーパーレスを目指し、職員は日々奮闘しています。
時代の発展に順応しつつ、心の通った医療・介護が提供できるよう地域に根ざせたらと思っています。