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第68回 健友会 看護・介護研究交流集会 開かれる!

実行委員会事務局 窪田典子

 2010年12月15日、健友会第24回看護・介護研究交流集会が中野土建会館を会場に行われました。中野共立病院が建替えを行ってから3年が経ち、念願だった「介護職からも演題を!」の実践として、実行委員会から介護職やケアマネも入って一緒に検討しました。

 さらに看護集団の半数が参加する集会に「学習」を取り入ること、多くの職員の参加ができる条件をつくることを目的に、平日時間内開催へとさらにバージョンアップした集会としました。

●学習会はすぐに役立つ「嚥下障害について」

 集会テーマは、「顔の見える連携で、患者・利用者様の生活をさまざまな立場から支えよう~仲間意識を持って気軽に話し合おう~」を掲げ、介護の分野からも4演題がだされ、12演題の発表となりました。当日は様々な職種の参加があり、総勢83名という予想以上の参加でした。

 森華南子実行委員長の「普段は違う場所で働いているスタッフが一堂に集まり、活発な情報交換・意見交換を行うことでよりよい看護・介護を目指し、医療の質と安全性の向上を目指していきましょう」という挨拶で始まり、学習会は中野共立病院の中川医師と言語療法士による「嚥下障害について」で、嚥下造影(VE)喉頭ファイバーによる嚥下評価(VF)の実際を見ながらの学習でした。「食べることへのこだわり」が科学的に解明されつつ、訓練も非常に有効に効果を上げていくことがわかりました。

 川島診療所の歯科衛生士による口腔ケアの実技講習は、職員が患者モデルとなって(開口器で大きく開いたままで...。写真)実践し、今後にすぐに役立つものでした。


●実践から学び、思いを新たに

 発表の中身は、困難な課題にチームとしてあきらめずに取り組んだ事例や、業務改善、看護師の意識調査から課題を明らかにしたもの、なんでも相談会からつながった事例から見える社会と多様でした。

 また、介護職やケアマネの発表は、独居で認知症があると必要なサービスが受け入れてもらえず、開始までに困難を要することも多いが、介護保険の改正で複数名訪問加算を導入して訪問看護ができるようになった症例。個人の意志を尊重して退院後の在宅生活を支えようとすると、現制度下では持ち出しのサービスも止む無しとなったケアマネからの症例報告などがありました。

 日常では知りえない在宅で利用者を支えるチームの賢明な実践に触れ、今後の在宅のネットワークの広がりの必要性と、介護保険制度の改定に向けた動きにアンテナを高くしていくことの重要性など多くの学びを得ました。

 介護職やケアマネの頑張りがわかり、他職種との交流もでき、非常に刺激を受けました。今後の看護や介護の質の向上に繋がるように、さらに頑張りたいと思いを新たにしました。

看護NOW