病院前の街路樹の銀杏の木が青々と茂ってきた。ふと気づけば、千駄ヶ谷駅前の信号の傍らで子雀が何かをついばんでいる。信号待ちの人が来ても逃げることもせずに一心についばんでいる。
今年、病院にも7人の新人看護師が入職し、そろそろ独り立ちの時を迎えようとしている。4月に職場配属となった時はどの顔も緊張でいっぱいだった。毎日のショート研修にはホッとした顔がのぞいていた。
そんな彼女らも先輩の後をついて1つ1つ教えられ、少しずつ出来ることが増えっていった。今は自分の業務に一心に取り組んでいる。
これから夜勤見習いに入っていく。また緊張の日々だろう。焦ることはない、ゆっくりでいいから、確実に身につけて。先輩たちの祈りにも似た厳しくも温かい応援が聞こえる。
代々木病院総看護師長 山本登美子