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第102回 代々木病院障害者病棟の1日

 代々木病院 障害者病棟 師長 遠田元美

 

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 こんにちは、皆様、日々元気に、はつらつと頑張っていることと思います。代々木病院5階障害者病棟も負けずに、「その人らしく生活するためには、私たちが何をお手伝いさせていただくことがいいのか?」をいつも考え奮闘しています。毎日、様々な出来事、変化こそが、まさに看護NOWなのです。そんな病棟の流れをご紹介します。

 

●すぐさま患者さんのもとへ

 「昨日Aさんは、ほとんど寝ていません。勤務室でしばらく過ごしました。発熱し抗生剤を開始しました。また、昨夕、家族の方から退院にあたっての相談がありました」等々、夜間の数時間の間に様々なことが起きています。看護師は緊迫した申し送りを終えた後、すぐさま患者さんのところに散っていきます。「おはようございます。Aさん、昨日は眠れましたか?」「はい、久しぶりによく眠れました!」(勤務室でほとんど過ごしたのに…笑)

 そんな会話をし、食事の片づけ、洗面介助、トイレ誘導、ベッドへの移動、バイタル測定、医師への報告。その後、透析患者さんの準備等を行っていきます。


●患者さんに元気よく働きかけて

写真 「今日は食事食べられましたか? トイレに行ってリハビリ訓練の準備をしましょう」。患者さんはまだ、リハビリの準備態勢ではありません。「違いますよ…(と耳元で呼びかけ)、手すりはこっちの手で持ち、体を前かがみにしましょう。足はこの位置ですよ。さあ、自分の力で立ち上がって、膝を伸ばしてしっかり立ってください」。患者さんにとって、トイレ動作も自立した生活をするには大切な動作です。

 「これから入浴ですね、体をほぐし、リハビリしっかり頑張ってくださいね」。看護師は次の患者さんのところへ。リーダーはその間に、病状変化した患者さんの対応、病状面接の同席、退院前の合同カンファレンスに出席等々、体と頭をフルに使い大忙しです。


●入院生活すべてがリハビリ訓練

 患者さんはというと、これまた大忙し、職員にはっぱをかけられ、眠っている機能を呼び起こし、可能な限りのエネルギーを使い、体と頭をフルに動かします。入院生活すべてが、リハビリ訓練です。看護師は忙しく動き回りながら、元気よく働きかけ、観察し、アセスメントをし、機能回復のきっかけをつかんでいきます。

 頼もしいスタッフの皆様、お疲れ様です。そして、法人各事業所で奮闘されている皆様にエールを送ります。

看護NOW