中野共立病院 看護学生室 矢野睦子
●準備は3ヵ月前から
毎年秋を過ぎると、看護学生室はソワソワ。クリスマス会の準備を始めます。
(1)「隣の私立大妻高等学校の合唱部へ連絡。今年は全国大会で銅賞受賞(ちなみに中学校は金賞!)で忙しいかと思いつつ...(学生室)「先生、今年もクリスマス会のコーラス、お願いできますか?」。(校長先生)「いいですよ~。今年はいつですか?」と快諾。
(2)「医師にはサンタ役を。「体制は厳しいけれど、協力します」。本当に厳しいため、一応MSW(医療ソーシャルワーカー)さんにも代打を依頼。
(3)「栄養課に「今年はどんなものがいいかな~」と、入院患者さんや会に参加してくれる学生さんへのケーキの作成を依頼。
(4)「プレゼントは労働組合青年部に。大量のタオルハンカチを発注。昼や夕方にラッピングをしてくれます。
(5)「病院内の装飾。背の高い職員を中心に院内の飾り付けを協力してもらいます。場所は病院内の玄関から屋上まで。今年は、回復期の入院患者さんも、折り紙で飾り付けのリングを沢山作ってくださいました。
●感動の連続
12月24日(火)当日の夕食前の夕方。全館放送をかけ、デイルームに来られる患者さんが集まってきます。いつもは煌々(こうこう)とつく蛍光灯を消し、ロウソクの灯だけで一つの空間を燈します。総勢35名の学生予備校生ボランティアに、友の会の皆さん、業務の合間を縫って職員が付き添います。賑やかな歌、静かな歌、持ち込みのクリスマス衣装で元気に着飾り、美しい声が響き渡ります。
医師・MSW扮するサンタが日常業務を一区切り。一人ひとりに手渡しでプレゼントを差し出すと、涙を流して喜んでいる患者さんの姿が。患者さんの療養している姿、感謝してくださる姿に感激する学生の姿...感動の連続です。
●いつもとは違うクリスマスを
さらに、ボランティアで来てくれているキャンドル担当の高校生・医学生・看護学生も、一人ひとりのベッドを回りながら、「患者さんの笑顔をたくさん見ることができました。いつもとは違うクリスマスを楽しむことができました!」と笑顔で感想。おいしいケーキを食べて笑顔で帰っていきました。
入院患者さんも「こんな盛大なクリスマス会は初めて」と。ご家族の方にも案内をし喜ばれる会、みんなの協力をもらいながら毎年気合いが入っています。