2013年7月アーカイブ

みさと協立病院 外来師長 菊地 玲子

 

 みさと協立病院の外来は、精神科と内科が併設されていることで、地域の病院や診療所などからの紹介が多く、病院の理念である「こころとからだの総合診療」に対する期待の高さを実感しています。

 多くは精神科疾患と糖尿病や高血圧症などの慢性疾患管理を必要とされている中高年の方々ですが、若くて両科にかかる方もいらっしゃいます。中でも30代のAさんは、当院に長く通院されています。

 私は、Aさんのコツコツと努力される姿、成長し続けようとする姿勢に出会うたびに、勇気づけられるのです。

 

柏豊四季訪問看護ステーション 山崎由美子

 

 Aさんは70歳代の男性、もうすぐ70になる妻と、やはり高齢の猫と、古い団地に暮らしています。6年前にバスとの接触事故による脊髄損傷となり、寝たきりで全介助状態。神経損傷による左上肢、両下肢の麻痺、神経因性膀胱、糖尿病があります。妻の話では、退院時、リハビリ専門病院からの退院調整が難航しました。往診は柏市内で断られ松戸の診療所から、通所は管があるからと、近くでは受けるところが見つからず、遠方の小規模多機能サービス事業所でケアマネと介護サービスを利用しています。


経堂すずらん訪問看護ステーション 松永 薫


 すずらん訪問看護ステーションは、商店街の中にあります。先日も突然「90代の妻が大変そうで、助けてほしい」と、おじいさんが扉を開けて相談に訪れました。

 飛び込んでくる地域の相談事の中で、最も印象に残るAさん。Aさんとの闘いの日々が始まったのは、月曜日の朝の電話からでした。地域のケアマネさんから「急ですが、訪問に入ってもらえないでしょうか。K病院から週末自己退院してきたのですが、人工肛門が外れて便まみれで動けなくなっているらしいんです」。ケアマネさんは退院前カンファレンスで、「お前ら金儲けのためにやってるんだろ、よけいなお世話だ」と、Aさんに断られました。しかし、困ったAさんは、渡した名刺を頼りに連絡してきたのだそうです。


東葛病院附属診療所   精神科外来担当 澁田 夏子(看護師)

 

 最近の社会構造の変化の中で、精神疾患を抱えた方が増え、精神科外来の役割は多様化し重要になっています。しかし、現実には予約数も多く、医師が患者一人にかける時間は5分程度です。患者さんの経過観察の必要性を感じながらも、その困難さに悩んでいました。

 そんな中、患者さんの悩みを整理しメモにして渡してみると、診察前にメモの返事が来るようになりました。返事が増えて、やがて、患者さん自身で心の整理ができるようになったのです。

 メモだけではその日の出来事を振り返り、自ら内省のきっかけを失うことになるため、自由に思いを書けるように大学ノートを使用し、「心の扉ノート」と名付けました。患者さんとノートを通した交流が始まり、ノートを通して患者さんやその家族の心の変化を知ることができ、患者さん自身にも変化がみられるようになりました。