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「生ききった・看きった」方々の支援から学ぶ

・・・・第1回遺族会を実施して・・・・東葛病院在宅支援診療所

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1982年東葛病院開設とともに往診をはじめた。2006年在宅支援診療所指定を経て「24時間365日の在宅医療」開始となった。現在多少の変動はあるが、管理患者さんは月間約200名となった。一人ひとり厳しい病状の患者さん、又予後幾許もない事実を告げられた方々、その家族の方々に必死に向き合い支援を模索する日々が続いている。最期までご自宅で《生き抜く》方々と過ごせたことは医療チームにとっても目を見開かされる体験であった。患者さんご家族から「今が至福の時」「思い残すことはない」などの言葉を聞くと、スタッフ側では「これで良かった」と思える看とりであったのかという思いにもなり、とにかく1回遺族会(実践の振り返り)をやってみようということになった。
2009年10月31日、当日はご遺族の方3~5名スタッフ2~3名、5グループでフリートークの形で行った。ほんの一部紹介する。

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☆60歳前に直腸癌がわかり70歳で夫をなくしました。ストマを作り外国旅行にも行きました。ベット上の生活になり、手招きするので行ってみると「ベートーベンの田園をかけて」というのでかけて、しばらくして行くと静かに眠っているのでよく見ると亡くなっていました。前日お風呂にも入れたし、私にもありがとうと言ってくれた。穏やかな最期でした。

☆3年肺癌で療養しました。寝たきりになり「今行かないといけなくなるんでは?」と言われ3人がかりでお散歩に連れて行きました。行けて良かった。往診や訪問看護がなければ頑張りきれなかったです。主人はきっと生ききったと思うし、私は看きったと思います。夫が亡くなった後介護の資格を取りました。今はその仕事を夫がするようにと言ってくれたと思っています。自分がお世話になったことで人に優しくしてあげたいと思っています。

☆吸痰とかも上手になりました。2人しかいなかったので夜になると死を待つつらさが強かったです。最期つらそうで最期の日は「もういいよ、頑張らなくていいよ」って言いました。

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オカリナ演奏・アロママッサージ指導の癒しタイムも入れ、各グループ涙、笑いの中介護の体験から学びを交流しあった。ご参加の皆様からは成し遂げた晴れやかさが感じられた。癌末期の方で「私はこの病気にかかったことは不運であったかもしれないが不幸ではない。闘病を重ねる中で何かがパラパラっとはじけて今までの私ではやりそうもない、キムタクの大きなパネルを壁にはり楽しんでいる」と語って亡くなられた方がいる。病気であっても障害があっても成長することを関わらせていただいたすべての方から学ばせていただいた。今後「往診ご利用の方への情報ご案内」として3~4回/年在宅通信発行を準備している。

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