メンタルクリニックみさと看護師長 中村良子


メンタルクリニックみさとは、発足から14年が経ちました。
小さなクリニックなので看護師の仕事は多岐にわたります。患者さんの対応や検査はもとより、クリニックの隅々に気を配ります。
毎日かかってくる患者さんからの電話対応は大切な仕事の一つです。不調を伝えるもの、薬の問い合わせ、新患予約、予約変更など様々。その中で、ほぼ毎日2回電話がかかってくる統合失調症の患者さんがいらっしゃいます。お昼ごろと午後5時ごろ。「電球から小人がたくさん出てきて...」とか「何にもできないんです」などの訴えです。毎日夕食を作ってくれる優しい夫が、会社から帰ってくるまでの間、淋しくなって電話をかけてくることが多いのです。話を聞くことで落ち着くことがほとんどですが、頓服薬の使い方等助言することも...。
最近、通院している患者さんを見ていて気になることがあります。キーワードは「肥満」と「高齢化」。肥満の患者さん、高齢の患者さんは確実に増えています。食生活をはじめとして生活全体の様子を聞きながら、必要な助言をしていきます。内科受診をすすめたり、高齢者については地域の関連機関に連絡をとったりします。
待合室の様子や検査中の会話は患者さんの状態把握に役立ちます。患者さんの「いつもとの違い」に目を向け、服装やお化粧、しゃべり方、身のこなしなどに注意をします。患者さんによっては診察室と待合室では全く違う面を見せることもあります。医師・看護師・事務がそれぞれの視点で見た情報を共有しながら、日々患者さんと向き合っています。